思い出ボックス

思い出ボックス

のびたと我らの3年間ー番外編ー

  • LINEで送る

番外編3

◆鉄腕アトム

「ノスタルジックワールド」より
鉄腕アトム実写版

のびたのコメント

鉄腕アトム (投稿日時:2002/11/23(Sat) 00:45)

勇気だ力だ10万馬力  のテーマソングではじまる鉄腕アトム。
え?テーマソングが違うって?
違わないのである。
アニメ版の前に実写版のアトムをやっていたのである。
幼稚園の時見ていたぞ。でもそのころの記憶をたよりに書いているので、記憶違いはあるかもしれない。
(アントラーの一件以来弱気になっている八段であった)

ちなみにアニメ版のテーマソングの作曲は富田勲であった。
虫プロはクラシックの結構な作曲家を使う。クラシック好きな手塚の趣味であろうか。
たしかジャングル大帝もリボンの騎士も作曲は富田勲のはず。
間違っていたらごめん。
(アントラーの一件以来弱気になっている)

実写版、今思えば肉襦袢を着ただけのようなアトムと、頭からブリキのバケツをかぶっただけのような敵ロボット。
でも幼稚園児には充分怖かった。
エネルギーが切れて動けないアトムに迫るブリキバケツロボット。
そのシーンは今でも覚えている。泣いた。怖くて泣いた。
それが虎馬となっているのか、どうもアトムは好きになれない。
アニメ版でも覚えているのは、天馬博士に曲馬団に売られたアトムがバトルショーで変なロボットと戦わされて追いつめられるシーンだ。
これも怖かった。だからアトムにはいい印象がない。

ちょっと長くなりそうなので、以下次号┌|∵|┘

◆鉄腕アトム(2)”

「Tezuka Osamu @World -鉄腕アトム[少年版]-」より
アトム

のびたのコメント

鉄腕アトム(2) (投稿日時:2002/11/23(Sat) 11:30)

なもんでアトムにはあまりいい印象がないのびた八段。
鉄人派かアトム派かと聞かれればそれはもう絶対に鉄人派である。
おっぱい派かお尻派かと問われればそれわもう絶対にお尻派である。
んなこと誰も聞いちゃいない。
アトムだアトム。
だからアトムは2級どまり。白帯ほわいとべるとです。

でも一応基本は押さえた。
科学技術庁長官の天馬博士のひとり息子トビオ君。
スポーツカーかっ飛ばしていて事故に遭って死んでしまう。
たしかあのスポーツカー空飛んでなかったっけ?

そいや昔の21世紀のイメージって、車はみな空を飛んでるか
空中のチューブの中走ってるかだったし、人はみな光沢のあるびったりした服を着て頭からアンテナなんか出してなかったっけ。
でも実際に21世紀になってみると、車はやっぱり道路走ってるし服も相変わらずセーターやシャツや着物を着ている。
2001年になっても木星にロケットは飛んでいかない。
月に宇宙基地もない。
まあそんなものだ。

で、あまりの悲しみにおかしくなってしまった天馬博士
科学技術の粋を集めてロボットのトビオをつくる。
でもロボットだからちっとも成長しない。
「お前なんかトビオぢゃない!」とアトムを追い出してしまう。

漫画のエピソードでは「イワンの馬鹿」なんかがいいな。ほろっとさせる。
アトムは終盤、世界一のロボットを決めるロボット大戦に突入する。
まるで「ドラゴンボール」の天下一武道会みたいだ。
ここにきて、とうとう漫画の神様手塚治虫も少年マンガの鉄則大原則
「勝負」をアトムに取り入れてしまう。時代の要請か出版社の思惑か。
アトムはもともと10万馬力なのだが、その戦いに勝つためにお茶の水博士に頼んで100万馬力に改造してもらう。

100万馬力だぞ100万馬力!どんな力なのかもう想像もつかない。
100万馬力ということは、馬100万頭分の力なのか?
馬100万頭ってすごいぞ。たぶん誰も数え切れないぞ。

◆エイトマン

「古い漫画のレコードなど」より
エイトマン

のびたのコメント

エイトマン (投稿日時:2002/11/30(Sat) 00:37)

私立探偵東八郎は世を忍ぶ仮の姿。その正体は科学の粋を集めてつくられたスーパーサイボーグ、エイトマン。
八郎だからエイトマンなのか。やっぱりべたべたである。

スーツをきめた私立探偵がエイトマンに変身して超人的な力を発揮する。この原型はアメリカ映画のスーパーマンか。名前も似てるし。
でも本家スーパーマンはどう見たって眼鏡をはずして服を着替えるだけだが、こちらはちゃんと変身する。なにせサイボーグだからな。

優秀な警察官(だったっけ?)であった東八郎がなんかの事故で瀕死の重傷を負ってしまい、その命を助けるためにサイボーグに改造された、たしかそんな設定だったと思う。
なんか後のアメリカ映画「600万ドルの男」に似ているな。
ひょっとしてパクられたか?

アニメシリーズでは、オープニングでエイトマンが新幹線と競走して新幹線に勝つシーンがあった。
たしか新幹線もこのころ開通したんだよなあ。
時代を感じる。
本家スーパーマンは「弾よりも早い」。
ちょっと負けてるか。
でもテーマソングでは「弾よりも早く」と歌っているぞ。

「鋼鉄の胸を」とも歌っている。
そのとおりエイトマンの胸はハイマンガンスチールでできている。
ということを少年マガジンの口絵特集に書いてあった。それでハイマンガンスチールというものを知った。
ううむ勉強になるぞ少年マガジン。
当時マガジンサンデーは40円か50円だったっけ。

原作は平井和正、漫画は桑田次郎。平井和正は後に幻魔大戦やウルフガイシリーズを書いている。けっこう好きなSFだったが幻魔大戦は後半やたら神がかってきていやになった。

長くなったので稿を分ける。

◆エイトマン(2)

「古い漫画のレコードなど」より
エイトマンとさちこさん

のびたのコメント

エイトマン(2) (投稿日時:2002/12/02(Mon) 23:55)

エイトマンはサイボーグである。だからスーパー電子頭脳で制御されている。だがこの電子頭脳にも弱点があって、熱を発生しすぎると熱暴走する。そのためにエイトマンは毎日一定量の冷却材を摂取する必要がある。

この冷却材、見た目はシガレットのようである。エイトマンは1日5本、このたばこをすわなければならないのである。

エイトマンこと東八郎の探偵事務所には美人秘書のさち子さんがいる。
若干20歳のお嬢さんなのだが、スポーツカーをかっとばし、料理の腕も長一流。エイトマンを読んでいた頃は何とも思わなかったけれどこの前某書店でエイトマンなつかし本を立ち読みしたところ、さち子さんめっちゃ可愛いんでやんの美人でやんの。

このさち子さん、あるとき強化剤(冷却材)を吸おうとしたエイトマンから「東さん、だめです。そんなにたばこ吸ったら身体に毒です」と強化剤を取り上げてしまう。
だっ だめださち子さん!!
それを吸わないとエイトマンは熱暴走してしまう。
東探偵にたばこを吸わせてやってクレ!

◆鉄腕アトム誕生秘話

「Tezuka Osamu @World -鉄腕アトム[少年版]-」より
アトム

のびたのコメント

鉄腕アトム誕生秘話 (投稿日時:2002/12/05(Thu) 00:47)

この前の忘年会で何人かの方から、おまえの書き込みは資料を調べて書いているのか?という問い合わせをいただいた。
不精にかけては人後に落ちぬと自負するわたし、そんなめんどくさいことするわけがありません。すべて記憶だけをたよりに書いています。
だからかなりええかげんなことも書いていると思う。まあ、ここは同窓生が集まる気楽な談話室と心得ているので、そんなノリでも許してクレ!

で、鉄腕アトム誕生秘話と銘打ってしまったのだが、鉄腕アトム連載開始は1952年。流石のわたしもリアルタイムで読んだわけではない。
ひょっとして、のとちゃんもまだ厚顔(゜°)☆\バキッ
え、えへん。。  紅顔の美少年だった頃かもしれない。
なもんで、巷間にあふれる情報与太話をわたしが見聞きしたものからこれまた何の資料にも当たらず記憶だけをたよりに書いてみる。
と言いつつ主なネタ元はこの前のNHKの手塚治虫特集。
(2002.11.28放映 NHK BSベスト撰「鉄腕アトム」)

かつて「少年」という漫画月刊誌があった。これは私も読んでいた。
とてもおいしい雑誌だった。というのは「鉄人」と「アトム」が両方読むことができたから。残念なことに1968年に廃刊となった。
この「少年」に手塚治虫が「アトム大使」という漫画を連載する。
西暦2003年、宇宙に出ていた移民団が地球に帰ってきて、地球人とすったもんだ、というストーリーだったらしい。そこにはじめてアトムが登場するが、ほんのサブキャラとしての位置づけだった。
数回で連載は終わるが、読者の反応はぱっとしなかった。手塚自身、僕は月刊誌の漫画家に向いてないんじゃあないかと悩んだと言うから本当にぱっとしなかったのだろう。

これで終わればアトムは手塚漫画のその他大勢キャラのひとつで終わっていたであろう。

なんかいつもワシの書き込みは長いな。
ここで一回切ります。

◆アトム誕生秘話(2)

「Tezuka Osamu @World -鉄腕アトム」より
アトム

のびたのコメント

アトム誕生秘話(2) (投稿日時:2002/12/07(Sat) 00:12)

そこに登場したのが当時「少年」誌の編集者をしていた某氏。
名前まで確認してません。だから某氏で行きます。
その某氏、編集者だから漫画の人気、雑誌の売れ行きが気になります。
人気のぱっとしないアトムにいろいろ考えて悩んで、漫画のキャラとしたら、こんな冷たいロボットよりも読者の少年達と等身大の、もっと身近でいっしょに泣いたり笑ったりできる友達のようなキャラの方がいいのではないかと思いどうですか手塚先生と持ち掛ける。手塚も同じような事を考えていたらしく、そーしましょーそーしましょーとなった。

で、今度はそのリニューアルしたアトムをメインキャラクターにした漫画を連載することになった。
当初手塚は「鉄人アトム」で行くつもりだったらしい。
連載開始前月の「少年」の次号予告には「鉄人アトム」とある。
ここでもまた例の某編集者氏、どうも鉄人と言うのは鉄兜かなんかかぶったようなイメージがするなあ。鉄人はアトムには合わないよ。
鉄腕ならいいじゃん。ということでタイトルを「鉄腕アトム」に改める。
もし「鉄人アトム」で始まったら、その後の鉄人28号は「鉄腕28号」となっていたかも知れない。

こうして、皆さんご存知の泣いたり笑ったりおかあちゃんに甘えたりするまことに奇怪なロボット、アトムが誕生する。

後に手塚が述懐しているが、アトムのモチーフには当時公開されたディズニーの「ピノキオ」が下敷きにあったそうだ。ううむやはりアトムはロボットでわなくて妖精だったのね。
手塚はよほどピノキオが気に入ったのか、「ブラックジャック」のピノコは名前も頂戴しているし、「どろろ」の百鬼丸もある意味ピノキオなのだろう。いやまて、他にも石森章太郎の「キカイダー」は良心回路をジェミニと言うからやはりピノキオなのだろう。
とすると日本漫画の妖精系ロボットはみなピノキオのぱくりか(´ヘ`;)”

◆アトム誕生秘話(3)

「Tezuka Osamu @World -鉄腕アトム」より
アトム

のびたのコメント

アトム誕生秘話(3) (投稿日時:2002/12/09(Mon) 00:07)

やっとわれわれの時代に戻ってきた。アニメ鉄腕アトムの話。
手塚はアニメを作りたくて作りたくてしょうがなかった。
アニメを作りたくて漫画家になったようなものだ。
功成り名遂げてようやくアニメをつくる余裕ができた。
そこでアニメ製作会社虫プロダクションを設立する。
虫プロは国産初のテレビアニメの制作にチャレンジすることになった。

1960年代はじめ、ようやくテレビの放送も軌道に乗ってきた頃、
その頃のテレビアニメは米国のものばかりであった。
ここでも話題になったマイティ・ハーキュリーしかり、
黒猫のフィリックス君しかり、ポパイしかり、ウッドペッカーしかり。
なぜか?
アニメの制作にはとんでもない制作費と人出がかかるからなのである。

ちょっと計算してみよう。普通映画は1秒間に24コマの写真で作られている。アニメの場合それではたまらんということで、1秒間12コマの写真からつくる。それでも「フルアニメ」と呼ばれる。
半分に間引いた「フルアニメ」であっても30分番組、実際の映像を20分と仮定して計算すると12コマ×60秒×20分=14,400コマ。
つまり14,400枚の絵を描かなければならない。
それを毎週毎週である。とても正気の沙汰ではない。
莫大な経費と人出をかけることができる超大国アメリカでこそ成しうる芸術なのである。

手塚はアニメを王侯貴族の元から庶民の手元にひきずり下ろしたかった。
手塚の主張はストーリーさえ面白ければ、多少動きが荒くても視聴者はついて来る、というものであった。
そこで虫プロでは徹底的にコマ数を間引いて、それでいかに効果を出すか、ということに工夫を重ねることとなった。
なんでもアトム1話分は1800枚の原画で制作されていたそうな。
それでも毎週そんだけの絵を描くって、尋常ではない。

◆アトム誕生秘話(4)

「あの日に帰りたい」より
アトムシール

のびたのコメント

アトム誕生秘話(4) (投稿日時:2002/12/11(Wed) 01:26)

手塚の、ストーリーさえ面白ければ多少動きが荒くても視聴者はついて来る、という主張はある意味正解だったのかもしれない。
アトムを受けてうじゃうじゃと制作されはじめた国産テレビアニメ(われらの鉄人もそのうちのひとつだ)、今見たらアトムどころではないぎくしゃくした動きをしていたんだと思う。それでも子供はかじりついて見ていたもんなあ。

その後大きな技術革新が起こり、アニメの制作費はおどろくほど安くてすむようになった。そうコンピュータ・グラフィックの技術である。
今のアニメはすべてC.G.により制作・処理されている。
もう人が絵筆を握ってセル画を描くことはないのだ。

そのおかげで、アニメはハリウッドの独占物ではなくなった。
アトム以降蓄積されてきた技術とIT技術により、日本のアニメは世界を席巻することになる。アイデアさえあれば、お金なんかなくたっていいのだ。
ディズニーにはもう往時の面影すらない。
ううむ諸行無常盛者必滅ですなあ。

鉄人のスポンサーは江崎グリコだったけど、アトムのスポンサーは明治製菓。マーブルチョコレートの上原ゆかりちゃんのCMが懐かしい。
当時マーブルチョコレートの中にはアトムのシールが入っていた。
あのころ流行ったのは、シールを水で濡らすと漫画のキャラがぺたんと貼れるタイプのもの。筆箱や下敷きにぺたぺた貼ってたなあ。

今でもあるのかな?>マーブルチョコレート”

この記事の感想は?
  • いいやん! (0)
  • おもろいな! (0)
  • 普通やん (0)
  • LINEで送る

コメントを残す

*

投稿は管理者の承認後に表示されますので、しばらくお待ちください。(スパム対策)